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小澤 隆 小澤 隆

セカンド・オピニオン株式会社 代表取締役

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2017.06.29カテゴリ:企業再生
資本金が増えるってどういうこと?

資本金増資のお知らせをした後、「資本金が増えるってどういうこと?」という質問や、「事業を始める際資本金はいくらがフツーなの?」という質問を受けました。今回は、簡単に資本金について説明します。

 


資本金とは、、貸借対照表の純資産の部のうち、株式会社にあっては株主資本、持分会社にあっては社員資本を構成するものとされています(会社計算規則第76条)。その資本金の額は、原則として、会社設立や募集株式の発行の際に株主となる者が会社に払込み又は給付をした財産の額です(会社法第445条)。また、資本金の額は登記事項です(会社法第911条第3項第5号)。


 

簡単に言うと、会社設立時に用意した設立資金です。2006年の商法改正で最低資本金制度(株式会社は最低1,000万円の資本金が必要)が撤廃され、現在では資本金1円でも株式会社設立が可能になっています。

 

なぜ資本金が注目されるかというと、登記事項となっているからです。相手がどの様な会社かを判断したい時、登記事項の中で金額を示しているのは資本金しかありません。つまり、相手の会社の決算内容を示す無料で入手可能な情報は資本金しかないのです。ただ資本金は、あくまで会社設立時の設立資金であるため、その後の会社の決算内容を示している訳ではありません。設立以降、増資・減資によって資本金の金額変更も可能です。与信等の正確な判断をしたければ、決算公告や、帝国データ等の外部サービスを使って決算数値情報を得るしかないのです。それでも、会社設立時またはその後の会社運営の中で「あぁ、これくらいの資金は銀行借入でなく、自前で用意出来る会社なのだな」という参考情報にはなります。

 

私の経験上、資本金が1,000万円未満の会社というのは「個人事業+α」の規模だと、まずは推測します。どの様な事業であれ、従業員を雇用して事業を興そうとすれば資金1,000万円程度はすぐに必要になってしまうからです。資本金が100万円未満といったあまりに過小な金額であれば、必ずその会社に対して警戒します。また資本金が1,000万円未満というのは、改正商法後に設立した株式会社なので、社歴10年未満であることも意味します。

 

逆に資本金1,000万円であるからといって事業規模が小さいとは即断しません。資本金1,000万円でありながら過去からの累積利益が数十億円単位という会社はザラにあります。例えば、弊社は資本金3,000万円ですが、弊社グループ下には、億単位といった弊社自体より資本金の大きい会社も存在しています。このように資本金はあくまで参考情報であって、会社の規模を推し量るには頼りない情報なのです。

 

最近では「資本金」の代わりに「株主資本」をHP等で公表している会社を見るようになりました。株主資本とは「資本金+過去からの累積利益」を意味していて、会社の正味財産を示しています。この金額を公表している会社は、少なくとも決算公告(決算内容の公表)もしているでしょうし、この金額から会社規模を推し量れることも出来、またそのような金額を公表出来るのは自信の表れでもあるので、安心感がありますね。

 

今回弊社の資本金が3,000万円に増えたコトは、「あぁ、会社運転資金に3,000万円用意出来る会社なんだな、ただ会社の実態は、これだけの情報ではさっぱり分からないけど」と思って頂ければ充分です(笑)。なお、税務面からの視点で考えると、資本金には1,000万円超と1億円超でそれぞれ税務上の取り扱いに差異が生じます。特に資本金1億円超の差異は顕著なものです。この話題は、また別の機会に取り上げようと思います。

 

( 整理整頓が出来ていない姿です。)

セカンド・オピニオン㈱
代表取締役 小澤隆