企業再生人®ブログ

 
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カテゴリ:企業再生投資

企業再生投資④ 企業価値と企業再生 Part1

 

企業価値算定というと、ある特定の価値が算出されように思われがちですが、実は企業価値算定には正解がありません。100人の算定者が居れば、100通りの算定結果が出てしまうのです。

 

上場企業の株価を思い浮かべて下さい。上場企業は外部に会社の情報を常に開示しています。会計情報に至っては、会計監査人という第三者のチェック済みの情報を出しているのです。それにも関わらず、毎日のように株価(企業価値)は変動しています。これはいかに企業価値算定というものが多くの会社の外部要素に左右され、売買当事者の思惑で変化するかを示してます。

 

未公開会社の企業価値算定なら、算定の基礎となっている情報の正確性すら担保されていないので、「これが正しい」という金額など誰も保証できないのです。

 

企業価値に「適正価格」はあるのか?

 

実務では、裁判の中や税務上の判断であったり、取締役の善管注意義務違反を回避するためであったりで、企業価値の「適正価格」というものを算出する必要が出てきます。その様な場合、公認会計士や税理士といった会計専門家やコンサルティング会社が、「一定の仮説」のもとで企業価値算定を試みます。この「一定の仮説」は、現在では将来の利益計画から逆算して企業価値を算定する仮説が流行しています。もちろん、この仮説に基づく企業価値算定はあくまで企業価値算定者による一つの意見であって、最終的には該当会社に売買当事者による合意価格(需要と供給の一致価格)が合理的価格です。

 

企業価値と企業再生

 

ここまでは一般論です。さて、企業価値が将来の利益計画から逆算されるということは、逆に考えると、現在及び将来に損失計上が予想される会社の企業価値は著しく低く算定されることになります。実際、運転資金が枯渇して明日にも資金ショートになったり、今までが損失計上が続き、今後も損益状況に見込みのない会社には、誰も投資したいと思ったり、その会社を手にしたいとは思わないと思います。

 

あくまで数字の上ですが、「会社の利益規模を2倍にする行為」は企業価値を2倍にしますが、「会社の赤字を黒字にして利益体質に変える行為」は企業価値を2倍どころか10倍以上に劇的に上昇させるのです。すなわち、企業再生が成功した場合の企業再生投資の収益率は、一般的なバイアウト投資よりもかなり潜在収益率が見込めることになります。「手間暇の割に儲からない」という一般的認識は、どこまで正しいのでしょうか?

 

企業価値と企業再生 Part2 に続きます。

 

セカンド・オピニオン株式会社 代表取締役
企業再生人® 小澤隆