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カテゴリ:企業再生

仮想通貨って何だろう?

仮想通貨って何でしょう?

「物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」又は「不特定の者を相手方として相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」

改正資金決済法第2条第5項(2017年4月施行)

法律の定義では良く分りませんね(笑)

ビットコインに代表されるブロックチェーンを利用した暗号単位(Cryptocurrency:暗号通貨)が日本では「仮想通貨」と呼ばれています。オンラインゲーム上だけで使えるバーチャル通貨や、航空会社マイレージやT-Pointのように特定の発行元が存在するポイントと似ているのですが、

・取引所の存在で、円やドルのような法定通貨と交換可能。
・発行元を必要としないので、発行元の許可無く第三者に譲渡可能。
・決済手段(支払手段)としての利用が期待されている。

という、現実のお札(現金)のような特徴があります。現金と違うのは

・決済手段としての利用範囲がまだ限定されている。
・発行元が存在していないので、その価値には一切の保証がない。
発行総数に理論上の上限がある。

という点です。発行元を必要としないで取引参加者が信用を与える電子マネーというイメージでしょうか?価値の保証・信用度という意味では、現金も、その法定通貨を発行する国家が破綻してしまえば、ただの紙屑になってしまうモノです。

 

仮想通貨の種類

仮想通貨は、現在多くの種類があります。

2018年2月25日現在、値段がついて取引されている仮想通貨だけでも1,171種類もあり、増加傾向にあります。ご存知でしたか?

これらの仮想通貨の時価総額は4,330億ドル(約46兆円)になっていますが、その約40%が「ビットコイン」のみで占められています。また、王者「ビットコイン」、契約内容も記録できる「イーサリアム」、送金手段として開発された「リップル」、ビットコインの改良版「ビットコインキャッシュ」の主要4仮想通貨で時価総額全体の約70%を占めています。“主要仮想通貨”+“その他大勢”といった様相です。

「ビットコイン」のブロックサイズは1MBに制限されていて、処理速度(決済速度)が遅いという致命的欠陥があります。また取引承認アルゴリズムもより高速で電力消費が軽減された(=決済コストが安くなる)仮想通貨や、ブロックチェーンの代替技術を使って決済コスト無料(手数料なし)で取引決済を行える仮想通貨も続々と登場してきました。

「第2のビットコイン」を目指して、次々と新しい仮想通貨が誕生しているのですが、この1,000を超える仮想通貨のうち、どれが生き残ってどれが淘汰されていくのでしょうか?

 

仮想通貨の将来性をどう考える?

仮想通貨の現状と将来性については賛否両論あります。

Visa CEO: We Won’t Accept Bitcoin Directly

Visa will not directly accept bitcoin, according to company CEO Alfred Kelly in a recent CNBC interview during the National Retail Federation trade show in New York City.
“We at Visa won’t process transactions that are cryptocurrency-based,” he said. “We will only process fiat currency-based transactions.”
(NYで開催されたNational Retail Federation trade showの中で、Visa(クレジットカード)CEO アルフレッド・ケリー氏はCNBCによるインタビューで、「私達は仮想通貨での決済を扱わず、法定通貨のみを扱うことになる」と語った。)

“I don’t view it as payment system player,” he said.”My take is that bitcoin is much more today a commodity that somebody could invest in; and honestly, somewhat of a speculative commodity that people can invest in.”
(「私はビットコインとは決済手段でなく、投資商品だと考えている。そしてそれは、個人的な意見だけれど、今日では、かなり投機的な商品だとも思っている。」)

CCN: 2018.01.19配信

Visaの仮想通貨取り扱い撤退発言は、「決済手段」としての浸透を図りたい仮想通貨としては大きな痛手だったと思います。2018年に入ると、ドイツ連邦銀行(中央銀行)のヨアヒム・ビュルメリング理事による世界規模での仮想通貨取引規制の要請発言に代表される各国政府の規制加速、取引所による仮想通貨流失事件など、仮想通貨にとっては逆風が吹きました。

「発明から10年もたったのに誰もブロックチェーンを有効活用できていない」「仮想通貨のまともな使い道は通貨投機と違法取引だけ」

上杉周作氏 2017.12.30 配信記事

個人的には現在の仮想通貨の状態を表現しているのがこの言葉だと思います。「ブロックチェーンを使った技術は、将来的に何らかの手段に使用されるだろう」と予想されていますが、まだ具体的には明快に定まっていないのです。「決済手段」としての使われ方が最有力候補ですが、法定通貨やクレジットカード等の現存する「決済手段」と比較して優位性がありません。決済手段として仮想通貨を使う優位性、必要性が現状では見出せません。

 

投資商品としての仮想通貨

ビットコインをはじめとした仮想通貨が注目されるようになったのは、2017年の価格暴騰だと思います。ビットコインのチャートをみてみましょう。

2015/12/31         50,957円
2016/12/31        114,323円
2017/12/07   2,210,000円(最高値)

2018/02/06      764,237円
2018/02/25    1,145,001円

2015年12月末には5万円台だった取引価格が2016年12月末には約2倍の11万円台、特に2017年には爆上げ状態になり、12月7日には年初から20倍相当の221万円台に上昇します。仮想通貨取引で大儲けした所謂「億り人」は、この爆上げによって誕生しました。

2018年になると、各国政府の規制発言や取引所問題等の警戒から、一転100万円台を割り込む暴落状態になります。この年末年始は、仮想通貨の取引者にとっては受難の日々だったことでしょう。

 

仮想通貨はどう見ればよいのか?

前述したように仮想通貨(暗号通貨)は、確固たる利用方法が未だに確立されていません。マネーロンダリング対策といった運用規制が整備され将来的には「決済手段」「送金手段」としての活用は大きく見込めると思いますが、仮にそれが実現したとしても、それだけでは今の取引価格は説明しきれないと考えています。

一方で、取引所の存在で高い流動性(現金化が容易)を持ち、取引量が増加して相場が盛り上がった姿を見ると「投資商品」としての仮想通貨は大成功です。他の金融商品と違って金融当局の規制が無かったので、「参加者の自己責任」のもとで相場の乱高下を存分に享受出来る「投資商品」です。

個人的には「テザー疑惑」問題に代表されるように、規制の及ばない取引市場は相場操縦疑惑も含めて、「何でもアリ」の状態だと思います。その状態をマネーゲームを楽しむ感覚で参加すべき市場だと思います。

 

セカンド・オピニオン㈱代表取締役
企業再生人® 小澤隆


【玉利ようこ】
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