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カテゴリ:企業再生

冠婚葬祭の支出って経費になる?

2018年6月6日に、関東・甲信越地方は梅雨入りしました。

「ジューン・ブラインド」というくらいなので結婚式は6月が人気なのかな?と勝手に思っていましたが、日本では全12ヶ月のうち第7位と逆に不人気な月で、結婚式場にとってはオフシーズンなのだそうです(「ゼクシィ 結婚トレンド調査2016調べ」より)。6月は梅雨の季節ですから、天候を考えれば納得です。元々「ジューン・ブラインド」の風習はギリシャ神話ヘラ女神を起源とする欧米の風習なので、日本にはそぐわないのでしょう。

冠婚葬祭には、身内や親しい友人だけでなく、仕事のお付き合いで参加することも多いと思います。そんな仕事のお付き合いで参加した際の出費は、会社の経費になり得るのでしょうか?

 

冠婚葬祭の支出は経費か?

結論から言うと、「会社の内部規定」に従うことになります。交通費はOKだけど香典等は×かもしれませんし、一定の金額までOKな会社もあります。

但し、「会社の内部規定」が税務上OKになるとは限りません。冠婚葬祭に関する支出は税務上「交際費」に該当しますが、どこまでがOKかは明確に定められていません。社葬や会社役員の支出には幾つかの条文解釈を示す「通達」がありますが、従業員の支出についてはそういった通達が無いのです。

そうすると、「社会通念上妥当である判断」(常識の範囲内)という判断基準が適用されます。どこまでが仕事上の付き合いなのか?金額はどこまでが一般的なのか?といった常識・一般論です。交際費は原則損金不算入(資本金1億円以下の中小企業は年間800万円までの「定額控除限度額」アリ)なので、アナタの常識が法人税額に影響してきます。

最近、「もしかすると、自分の常識は社会通念上のフツーと乖離しているのか?」と疑心暗鬼になっているワタシには、とても難しい判断です(笑)。

 

交際費の範囲

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。

ただし、次に掲げる費用は交際費等から除かれます

(1) 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用

(2) 飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用(専らその法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用
なお、この規定は次の事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます。

イ 飲食等の年月日
ロ 飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係
ハ 飲食等に参加した者の数
ニ その費用の金額並びに飲食店等の名称及び所在地(店舗がない等の理由で名称又は所在地が明らかでないときは、領収書等に記載された支払先の名称、住所等)
ホ その他参考となるべき事項

(3) その他の費用
イ カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用
ロ 会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用
ハ 新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用

国税庁タックスアンサーより抜粋

 

経費精算したくても、領収書がない!

冠婚葬祭に関する出費が「会社の内部規定」や税務上の「交際費」に該当するかどうかの論点はさておき、これらは多くの場合、支出の際に領収書が出ません。最近は、定額会費制結婚式で領収書を出すケースも出てきましたが、圧倒的に少数派だと思います。ご祝儀袋や香典袋を出す際に「領収書を頂けますか?」とは、かなり強心臓のアナタでも、そうそう言えないと思います。そういう場合は、経費精算を諦めなくてはイケナイのでしょうか?

いえ、決してそんなことはありません。

社内ルールに従って「出金伝票」を揃えたり、他の支出でも社内ルールを遵守している姿勢があれば、特に問題にはなりません。冠婚葬祭の案内状等のコピーを添付しておけば、さらに完璧です。領収書の有無が重要なのではなく、税務調査の担当官等、第三者から見て支出が納得出来る状況なら良いのです。

 

つまり、社会通念上妥当と思われる状況です。
・・・「冠婚葬祭の支出はフツー自腹だろう!」という価値観は、社会通念上妥当ではないですよね、きっと。

 

セカンド・オピニオン㈱代表取締役
企業再生人® 小澤隆

 

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