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カテゴリ:企業再生

平均年収 422万円

日本の民間給与所得者は、平均年収422万円」という数字を、見たり聞いたりしたことはありませんか? この数字は国税庁が毎年公表している「民間給与実態統計調査」の平成28年の数字です。

平均年収ですから、月給の他にも残業代や賞与を含んだ年収金額です。周囲にこの数字の話をすると、色んな感想が出てきます。

「この金額って、実態を表しているのか? 集計範囲はどこまでなんだ?」
「普通のサラリーマンの平均年収は、もっと高いと思う。」
「派遣社員込みの金額?正社員の平均金額ってどれくらいなんだ?」etc.

この平均年収が一般家庭の世帯主の平均年収だとすると、かなり違和感があります。かといってパート・アルバイトを含めた平均年収だと高過ぎます。このような違和感が出るのは、どのような従業員層の平均年収をイメージしているかによります。また、単純平均の金額とボリュームゾーンが異なるために、イメージからズレる原因になっています。

民間給与実態統計調査

調査の概要

(1) 沿革
民間給与実態統計調査は、昭和24年分から始まり、以後毎年実施しており今回が第68回目に当たる。

(2) 目的
この調査は、統計法に基づく基幹統計「民間給与実態統計」の作成を目的とする調査である。「民間給与実態統計」は、民間の事業所における年間の給与の実態を、給与階級別、事業所規模別、企業規模別等に明らかにし、併せて、租税収入の見積り、租税負担の検討及び税務行政運営等の基本資料とすることを目的としている。

(3) 調査の対象
この調査は、平成28年12月31日現在の源泉徴収義務者(民間の事業所に限る)に勤務している給与所得者(所得税の納税の有無を問わない。)を対象としている(非正規を含む従業員、役員)。

(注)
1 この調査は、標本調査であり、標本事業所(標本として抽出された源泉徴収義務者)(20,874所)及び標本事業所に勤務する給与所得者(312,309人)から得た標本値にそれぞれの標本抽出率及び調査票の回収率の逆数を乗じて全体を推計している。
(以下略)

以下に掲載する図表は、「民間給与実態統計調査(平成28年)」から抜粋してます。

 

イメージする平均年収

平均年収422万円は男女別に分けると

・男性の平均年収 521万円(平均年齢 45.9歳)
・女性の平均年収 280万円(平均年齢 46.1歳)

となります。だいぶイメージに近づきましたか?男女間の平均年収金額がかなり違うので、単純平均年収金額が422万円になっているのです。

「派遣で働いていると、こんなに稼げない」
「私の周囲や上司はもっと給与がイイ」

という声がまだまだ聞こえてきそうです。

 

更に正規社員、非正規社員に分解すると

・正規社員(男性)の平均年収 540万円
・正規社員(女性)の平均年収 373万円
・正規社員の平均年収 487万円

・非正規社員(男性)の平均年収 228万円
・非正規社員(女性)の平均年収 148万円
・非正規社員の平均年収 172万円

となります。

 

性別・正規/非正規の他にも、年齢階層・業種・会社の規模・都道府県別にブレイクダウンしていくと、かなり皆さんのイメージに近づいていくのではないでしょうか?

 

年齢階層による差

勤続年数や役職が年齢に比例していると仮定すると、年齢層により平均年収が上下するのは良く分かります。男性では 55 歳未満までは年齢が高くなるにしたがい平均給与も高くなり、50~54 歳の階 層(661 万円)が最も高くなっています。しかし女性では年齢による上下があまりありません。ここでも男女格差が激しいです。

身近な上司の年収イメージに近づいたのではないでしょうか?

 

会社の規模による差

従事員 10 人未満の事業所においては 339 万円(男性 420 万円、女性 242 万円)となって いるのに対し、従事員 5,000 人以上の事業所においては 509 万円(男性 674 万円、女性 274 万円)となっています。従業員5000人以上の会社は、従業員10人未満の会社の平均年収の約50%増です

 

都道府県別

厚生労働省が公表している「平成29年賃金構造基本統計調査」によれば、日本で平均給与が一番高い東京都は、一番低い青森県の161%となっています。

都内で大企業で働く方の年収イメージに合致したでしょうか?

 

この他にも、業種・職種による変動もありますし、同じ業種・職種でも個別要因は多岐に渡ります。国家公務員の給与は人事院が毎年「国家公務員給与等実態調査」を公表しています。ちなみに国家公務員の単純平均年収は、賞与を含むと軽く600万円越えしています。

 

平均年収の分布

ご自身が平均給与以上か以下か、給与分布のどこに居るのかを知りたい方は、是非「民間給与実態統計調査」を眺めて下さい。平均金額と違って、ボリュームゾーン(分布)と一緒に眺めないと本質から外れてしまいます。

ただ勘違いしてはいけないのは、給与は勤務する会社が支払っているのではく、会社がサービスを提供する顧客から支払われいると考えた上で、表を眺めましょう。

 

良く言われるように、職種に貴賤があるとは思いませんが、業種・職種によって給与相場は明快に存在すると思います。企業再生案件では、再生計画を策定する際、中長期的には必ずこられの給与相場を上回る人件費に向かう方策を模索します。会社が再生しても相場以下の給与しか支払えないのであれば、再生する意義が無いと考えています。

 

セカンド・オピニオン㈱代表取締役
企業再生人® 小澤隆
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