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カテゴリ:企業再生

タックス・ヘイブンと税金天国

タックス・ヘイブン(Tax Haven)いう言葉をご存知ですか?

一定の課税が著しく軽減、ないしは完全に免除される国や地域のことであり、租税回避地(そぜいかいひち)とも、低課税地域(ていかぜいちいき)、とも呼ばれる。

ウィキペディア「タックス・ヘイブン」より

お恥ずかしい話ですが、私は長い間『タックス・ヘイブン』を、上記の意味から『税金天国』だと勝手に頭の中で日本語訳していました。Tax Havenの『Haven』は、港、停泊所等を意味する英単語で、天国は『Heaven』です。

子供の頃、「灯台下暗し」を「東大もと暗し」と思い込み、「東大生って根暗なのか?」と思い込んでいた時を思い出すくらい、恥ずかしい勘違いです(笑)。ちなみにこの灯台とは、海を照らす灯台では無く、「ろうそくの台」です。どちらでも意味は同じになるので、勘違いしている方は多いのではないでしょうか?

 

タックス・ヘイブン

タックス・ヘイブンは、国内経済を支える基幹産業に乏しい国・地域が、富裕層の移住や企業の進出による雇用・手数料歳入の増加などを目的に、法人税を政策的に減免している国・地域を意味します。

代表的な場所としては、イギリス領ケイマン諸島、バージン諸島といったカリブ海の島国があります。これらの島には、オフィスビルの中に私書箱のようなペーパーカンパニー用オフィスや法律事務所の出張所が連なっています。

タックス・ヘイブン地域では、国家主権の壁の下、企業・個人情報の保護などを理由に、他国の税務当局の求む納税情報の提供を拒否できます。こうして富裕層の資金が集まり、脱税や犯罪資金・テロ資金のマネーロンダリングの温床になるため、常にその存在が問題視されます。『パナマ文書(タックス・ヘイブンの利用者を明らかにした文書)』では膨大な利用者情報がリークされて社会問題になりました。

 

最強のタックス・ヘイブン地域

日本人または日本の会社にとって最強のタックス・ヘイブン地域は米国デラウェア州ではないか?と私は思っています。

アメリカ合衆国オバマ政権は、2008年の世界金融危機後、国外のスイスの銀行に秘密口座の情報開示を迫るなど強硬姿勢を取ってきたが、国内の会社法など、関係法制は国家ではなく州の権限であり、デラウェア州に制度改正を強いることはできず、オバマ大統領は2016年5月6日の記者会見で、銀行など金融機関に実質的所有者の情報把握を求める法案について、アメリカ合衆国議会の協力を呼びかけた。

ウィキペディア「タックス・ヘイブン」より

日本人または日本の会社がイギリス領ケイマン諸島、バージン諸島に会社や銀行口座を持っているという時点で、恐らく「何か怪しい」というイメージを持つ方が、税務当局も含め大半だと思います。一方で、米国やヨーロッパ各国では、グローバル活動をしていう法人・個人がこれらの地域に会社や銀行口座を持つ方が標準スタイルです。

国際金融取引に関して各国で異なる法制度を持っているので、グローバル活動に伴う資金移動だけで煩雑な事務・課税が生じてしまうことを回避できるからです。欧米の会社を買収した場合、自動的にこれらの会社・口座も付いてくることが多いです。

 

世界最強の主権国家である米国でタックス・ヘイブンのメリットが得られるのであれば、何も不用意に怪しまれる地域を関与させる必要がありません。テロや犯罪資金に世界で一番厳しい取締りがある米国です。また租税回避についても、OECDが進める「BEPS行動計画」(BEPS=税源の侵食と利益移転、Base Erosion and Profit Shifting)が国家主権を超えてタックス・ヘイブンを用いた租税回避を潰すのは大賛成です。同時に、国際金融取引ルールの透明化・公平化も是非推進して欲しいです。

 

日本のタックス・ヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)

日本のタックス・ヘイブン対策税制は外国子会社合算税制(租税特別措置法40条の4および66条の6)で1978年から存在していて、2017年に抜本的改正がされました。

ザックリ説明すると、日本のタックス・ヘイブン対策税制は日本とタックス・ヘイブン地域との二重課税ではなく、タックス・ヘイブン地域での税はそのまま認め、日本の税率の差異に相当する額に対して日本で追加課税される仕組みです。

平成29年度及び平成30年度改正 外国子会社合算税制に関するQ&A(情報)

平成29年度及び平成30年度改正のうち外国子会社合算税制に関するQ&Aを別紙(PDF/786KB)のとおり取りまとめたので、執務の参考とされたい。

なお、このQ&Aは、その改正内容等のうち、特定外国関係会社の判定及び特定外国関係会社等の整理に伴う一定の株式譲渡益の免除特例、対象外国関係会社の判定における経済活動基準、部分対象外国関係会社の部分合算課税の対象範囲についての疑問点や典型的な例をまとめたものであり、平成30年1月に公表した「法人課税課情報第1号(調査課情報第1号)平成29年度改正 外国子会社合算税制に関するQ&A」の内容に、実体基準又は管理支配基準を満たすことを明らかにする書類等の具体例及び特定外国関係会社等の整理に伴う一定の株式譲渡益の免除特例の具体例を新たに加えたものである。

 

 

セカンド・オピニオン㈱代表取締役
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